「仕事行きたくない…」介護職のあなたへ:やる気を取り戻す秘訣

介護職の日記

この記事は2025年6月29日に更新されています。

介護の仕事に携わる中で、「やる気が出ない」と感じることは誰にでもあります。

毎日が単調な繰り返しに思えたり、大変な介助業務にばかり目が行ってしまったり。
しかし、そこで「辞めてしまうのはもったいない」と思うのです。

介護業界は2025年には100万人以上の介護職が不足すると言われており、人材確保は喫緊の課題です。
なぜ介護職は増えないのか、魅力がないからだと言われることもありますが、本当にそうなのでしょうか?

介護の現場から、仕事のやる気が出ない時に視点を変えるヒントや、この仕事ならではの魅力を解説していきます。

仕事の「やる気が出ない」を乗り越える! 介護職から見た視点

「介護の仕事が魅力的だと思われていない」という声は少なくありません。

排泄介助や入浴介助など、大変そうなイメージばかりが先行し、単なる肉体労働と捉えられがちです。

しかし、私は「あらゆる物事には、さまざまな角度から見ることが大切」だと強調します。
マイナスな側面にだけ目を向けるのではなく、その反対側にあるプラスの側面にも意識を向けることで、仕事の見え方は大きく変わってくるのです。

例えば、「人生の終末期を迎える方にどう寄り添い、その方の人生にどれだけの価値を与え、本人や家族に喜ばれるか」という視点。

また、認知症の方へのケアにおいても、問題行動にばかり目を向けるのではなく、小山恵子氏の著書「なぜ、回想療法が認知症に効くのか」にあるように、
「多幸感」を感じていつも笑顔でいる利用者さんの「かわいいおばあちゃん」としての側面に目を向けることで、日々の介護が全く違うものになる、と筆者は述べています。

出会いから学ぶ、介護職の奥深さ

介護の現場では、利用者さんとの出会いだけでなく、共に働く職員との出会いもまた、多くの学びと気づきを与えてくれます。

介護職には、さまざまな業界から転職してきた人が多く、それぞれが異なる経験やスキルを持っています。

  • 多様なバックグラウンドを持つ同僚たち:

    介護の仕事は、三大介護(入浴、排泄、食事)だけではありません。
    パソコンが得意な人は業務管理やシフト作成に貢献したり、介護経験が豊富な人はスキルを教え合ったり、コミュニケーション能力が高い人は利用者さんとの関係構築に長けていたりと、それぞれの「持ち味」を活かせる場面がたくさんあります。
    趣味で工作が得意な人がレクリエーションを盛り上げたり、クリスマス会の飾り付けを利用者さんと楽しんだりすることもあります。

  • スキルと経験の共有:

    同僚の仕事ぶりを見ることで、その人ならではのやり方や優先順位、これまで培ってきた感覚や能力に気づくことができます。
  • なぜそのように考えているのか、その背景を知ることは、自分自身の成長にもつながります。筆者のように50代になると、このような新たな発見が脳への刺激となり、自己成長の機会にもなると感じているそうです。

大切なのは、他者を批判したり、自分自身が絶対的に正しいという考えを捨て、「いろんなサンプルがある」と捉えること。
そうすることで、多様な視点や学びを取り入れ、仕事への視野を広げることができるでしょう。

介護の仕事が「魅力的」になるために

どうすれば、もっと多くの人が介護の仕事に就き、長く続けてくれるのでしょうか?

山田浩平氏の著書「介護現場のヒヤリ・ハットとクレーム対応」を引用し、その答えの一つは、「介護に携わる介護職が『いきいきと働くこと』」だと結論づけています。

もちろん、介護の仕事には時間に追われたり、大変なイレギュラー対応があったりする日もあります。

しかし、そんな日ばかりではありません。筆者は心温まるエピソードを紹介しています。

夜間の巡回中、普段車いすを利用しているおばあちゃんが、夜なのにカーテンを開けて職員を待っていた時のこと。

近づいて話を聞くと、「昨夜はとてもきれいなお月さまでした。今日はあなたと、あなたと一緒に見たくて待っていました」と話してくれたそうです。

夜の美しい月を見て、それを誰かと共有したいという純粋な気持ち。

このような体験ができるのは、介護の仕事に携わっているからこそ。

これこそが、介護の世界の魅力の一つだと筆者は感じています。仕事を通じての学びや利用者さんとの出会いがある介護の仕事は、人生を通じて良い仕事だと語ります。

もしあなたが、何か新しいことを始めてみたい、仕事を探している、あるいは今介護の仕事をしているけれど辞めようかと考えているのであれば、

この介護の仕事が持つ奥深い魅力を、もう一度見つめ直してみてはいかがでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました