生活支援としての介護とは何か?

介護職の日記

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  • この記事では、介護職が生活支援についての理解について
  • 生活能力や意欲を見出すことの大切さ、自立に向けた支援を行うための視点についての振り返り
  • 介護職の専門性について考え、専門職に求められるものが何かについての復習

上記の内容を振り返りとして書いています。

介護の専門性について

2000年にスタートしてた介護保険制度ですが、あるべき高齢者の理念として自立支援が強調されています。

この自立支援とは、こころの自立であり身体的自立をもって自立と考えるような従来の発想からは異なるものでした。

高齢者介護システムのあり方について検討された報告書では、次のように示されています。

※この報告書とは、1994年に高齢者介護・自立支援システム研究会から出された報告書「新たな高齢者介護システムの構築を目指して」のことです。

高齢者の自立支援

今後の高齢者介護の基本理念は、高齢者が自らの意思に基づき、自立した質の高い生活を送ることができるように支援すること、つまり高齢者の自立支援である。

従来の高齢者介護は、どちらかと言えば、高齢者の身体を清潔に保ち、食事や入浴等の面倒をみるといった「お世話」の面にとどまりがちであった。

今後は、重度の障害を有する高齢者であっても、例えば、車椅子で外出し、好きな買い物ができ、友人に会い、地域社会の一員として様々な活動に参加するなど、自分の生活を楽しむことができるような、自立した生活の実現を積極的に支援することが、介護の基本理念として置かれるべきである。

さらに2005年に改正された介護保険法の第1条においては、介護を必要とする者の尊厳の保持が謳われています。

これによって、介護保険制度で保障する介護サービスの目的が日本国憲法第25条の理念に基づく国民の生存権を保障するだけでなく、国民の幸福追求権を保障する日本国憲法第13条の理念に基づくもであることが明確化されました。

しかし、要介護の状態にある高齢者や重い障害のある人が。個人として尊重され、その尊厳がきちんと守らていくことは、実際には簡単ではありません。

自らの要望はもとより、身体の状態さえ十分に訴えることができない人たちの尊厳を守っていくためには、介護サービスに従事する者の質量を問う必要があります。

それは、単に「利用者に優しく」というような情緒的な問題からの必要性ではありません。

尊厳を守るための専門的な介護サービスの提供は、誰にもできる仕事ではなく、倫理観をはじめ対人援助に関する専門的な知識・技術・価値観等が伴ってはじめて可能になるとが少しづつですが、感じることが出てきました。

個別ケアと利用者主体

介護サービスの目的

どんな重い障害をもち、仮に介護サービスを必要とするようになったとしても、その人がその人自身の人生の主人公であることは変わりません。施設における介護現場であっても、在宅における介護現場であっても、介護サービスの目的とは、そうした利用者の日常的な「生活」を支援していくことにあります。

専門的な知識の必要性

利用者のより望ましい生活の実現のためには、介護について専門的に学び、知識と技術を習得する必要があります。

そうでなければ、身体介護や生活援助等の支援をいわば機械的にこなしてしまったり、上司から言われた「業務」を早くこなすことが優先課題だと勘違いしてしまい、その結果、実際に介護サービスを受けている利用者の気持ちや個別事情への配慮が不十分となってしまいます。

利用者の要望よりも業務を早くこなすことを優先することになり、利用者のちょっとした希望を「わがまま」と決めつけたり、利用者を「物扱い」するような態度を取ったりといったことも生じてきてしまいます。

また、「業務」の効率化を目指すあまり、利用者本人のできることまで介護者が代わって行ってしまうことにより、利用者の能力や役割を奪ってしまうような「過剰介護」が行われる場合もあります。

個別ケアの大切さ

介護職が目指すべき質の高い介護サービスとはどのようなものでしょうか。

それは、利用者が要介護状態に至ることによって他者からの支援を必要とすることになっても、自分自身の人生を、自分自身として生き生きと過ごせるよう、過不足のない「生活基盤」を整えるこにつながります。

本来、介護サービスの目的は、利用者にとっての「より望ましい生活の支援」にあります。

つまり、介護サービスとは、利用者本人が、日常的な「毎日の生活」を心身ともに安心して、安定的に過ごせるよう支えていく他者からのはたらきかけの行為であり、そのために必要な専門的な知識・技術を提供することといえます。

その生活時間や生活感覚は、介護者と利用者とで異なっているだけではなく、利用者「一人ひとり」で異なっていて当然なことです。

だからこそ、専門性として、個別ケア、個別支援を重視していくことが求められます。

まとめ

私は介護施設に務めはじめ、まだ2年が過ぎたところです。

ですが、このような、大切な基本をおろそかにしてしまう時があり、このように振り返りが必要に感じています。

来年には、介護福祉士の受験も検討中ですが、これからも、基本を振り返るようにしていきたいと思います。

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