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私は、50歳を超えて介護職に転職し、ようやく2年が来ようとしています。
そんな私にも「実務者研修」を受講する機会がありました。
そんな、実務者研修を受けての正直な感想をご紹介してみたいと思います。
未経験者で介護職へ転職、実務者研修を受けて!
正直、私のような未経験者からの転職で、実務者研修を受けた感想はというと、本当に素直に素晴らしい内容でした。
実務者研修は、介護職の研修としてだけでなく、もっと多くの人に受けていただきたい、人生の良好な人間関係を築く上では欠かせないスキルばかりだと感じています。
私は今年(令和6年8月)に受講をしました。
若いころ、以前勤めていた会社の入社時研修で、ヘルパー2級を取得していたこともあり、
今回の実務者研修の受講科目の多くは、自宅学習(Eラーニング)で、介護過程Ⅲと医療的ケアについては、スクーリングでした。
自宅学習(通信課題)
1.社会の理解Ⅱ |
2.コミュニケーション技術 |
3.介護過程Ⅱ |
4.発達と老化の理解Ⅰ |
5.発達と老化の理解Ⅱ |
6.認知症の理解Ⅰ |
7.認知症の理解Ⅱ |
8.障害の理解Ⅰ |
9.障害の理解Ⅱ |
10.こころとからだのしくみⅡ |
11.医療的ケア |
介護過程Ⅲと医療的ケア(スクーリング)で学んだ内容
1日目 | 介護過程Ⅲ① | 介護過程の意義と目的 利用者の特性に応じた介護過程の展開 ICF理論 ボディメカニクス 車いすの名称・取り扱い |
2日目 | 介護過程Ⅲ② | 事例を用いた思考過程のトレーニング アセスメントシート作成、介護計画作成 個別介護計画に基づく介護の実際 移動介助、着脱介助、入浴介助のチェック項目作成 66歳女性、要介護2,脳卒中の後遺症のある利用者 |
3日目 | 介護過程Ⅲ③ | 事例を用いた思考過程のトレーニング アセスメントシート作成、介護計画作成 個別介護計画に基づく介護の実際 アセスメントシート作成、介護計画作成、個別介護計画に基づく介護の実際 事例を用いた思考過程のトレーニング アセスメントシート作成、介護計画作成の手順の理解 85歳女性、要介護4、認知症のある利用者 |
4日目 | 介護過程Ⅲ④ | 事例を用いた思考過程のトレーニング アセスメントシート作成、介護計画作成 個別介護計画に基づく介護の実際 移動介助、脱衣介助、排泄介助、整容介助のチェック項目作成 75歳女性、要介護2、脳梗塞の後遺症のある利用者 |
5日目 | 介護過程⑤ | 振り返り、支援方法の確認 修了評価 |
1日のみ(初日) | 医療的ケア(演習評価) | 胃ろうまたは腸ろうによる経管栄養 5回以上 経鼻経管栄養 5回以上 口腔内吸引 5回以上 鼻腔内吸引 5回以上 気管カニューレ内吸引 5回以上 救急蘇生法 1回以上 |
医療的ケアの講義はほとんどが、演習スタイルでしたが、
受講生がグループごとに分かれて、みんなで助け合いながら、こなしていくスタイルでした。
受講生は、日本人ばかりではありません。外国の方もおられます。
ですが、日本語も上手にお話されていましたので、みんなで、国際交流の場となり、なごやかに演習も行えました。
教材は、テキストだけでは、わかりいくい医療的ケアでは、DVDも付いていました。
介護職では、馴染がない分野ですので、DVDで繰り返し、見て学習ができるので、とてもよかったと思います。
実務者研修を受けての学びについて!実体験からの感想は!
介護職は、未経験からでも、現場で学びながら、仕事を覚えていけますので、
介護の実務としての業務は、普通に経験を積むことで、お仕事はできるようになっていくようになります。
しかし、この「実務者研修」を受講する意味は、通常の現場で介護の実務を覚えていく中で、深く介護職が行っているケアの根拠が理解できるようになり、業務自体に深みが出てくると思います。
介護職の本来の仕事への考え方、取り組み方、理論的な思考ができるようになるための軸を学ぶことが目的、意義になります。
これは、介護を行う上での根拠を学ぶにあたり、行うケアに自信が持てることで、ご利用者様へ安心感を与えることになります。
そして、介護職がケアを考えるための道筋を習得するためのものです。
私自身、前職では、営業の仕事をしていました。
しかし、結果的には、営業スキルを身につけることができませんでした。
それはなぜでしょうか。
一番最初に営業職について、しっかり社員教育があるところであれば、問題ないのですが、
そうではなく、先輩や上司から肌感覚で学んでいくようなスタイルですと、その人、その人で、教え方も違います。
また学ぶ新入社員の受け止め方も、理解がズレてしまうと、
一度、身体で覚えたズレた知識は、なかなか、修正がむずかしいことです。
私は残念ながら、上司の見様見真似で覚えていくような感じでしたので、
それが、正しいのかさえ、わからず、25年以上も営業を我流でしていました。
そんな実体験がありましたので、この「実務者研修」を学ぶことになり、
あらゆる介護現場で行われる研修が、営業のスキルであったり、人間関係のスキルであったりすることにワクワクしたのでした。
本当に介護職のテキストとしてだけでなく、営業の教科書、人生の教科書としても、一読する価値は十分にあるように感じます。
実務者研修を受けての学びについて!実体験からの感想は!「介護過程」がポイント!
すべては介護過程で学べる。
介護過程とは、「利用者の望む生活を実現するために、介護サービスを提供するうえで考えなければならない一連の行為」とあります。
(介護福祉士養成 実務者研修テキスト 編集 介護職員関係養成研修テキスト作成委員会)より
①情報収集・アセスメント
②生活課題抽出と目標設定
③介護計画の立案
④介護計画の実施
⑤評価と計画の見直し
この流れは、営業マンのPCDAサイクルの考え方と同じです。
実務者研修を受けての学び!「介護過程の目的」!
介護過程の目的は
利用者が抱えている目にみえない部分を含めた解決すべき課題を明確にし、
解決すべき課題をクリアするための目標を立て、
法令や確立された介護技術・介護理論、人体構造やコミュニケーション技術など、あらゆる根拠に基づいた介護(個別ケア)を実践することを目的としています。
(介護福祉士養成 実務者研修テキスト 編集 介護職員関係養成研修テキスト作成委員会)より
実務者研修を受けての学び!「介護過程の意義」!
介護過程の意義とは
①将来予測と介護の根拠の明確化、②利用者の尊厳保持と選択の自由の保障、③多職種連携の三つがあり、これらを実践することで質の担保された介護サービスを提供することにあります。
(介護福祉士養成 実務者研修テキスト 編集 介護職員関係養成研修テキスト作成委員会)より
実務者研修を受けての学び!介護の専門性が試される!
介護の専門性が試される
介護過程は、思いつきや、経験だけでは、実現はできないものです。
そこで、自宅学習でのテキストの内容が生きてきます。
とくに、人間として利用者の尊厳と自己決定を尊重することは、介護職としては忘れてはならないことです。同時に、的確な技術を身につけることは、利用者の日常生活の課題を軽減(ニーズを充足)し、快適に暮らせるための支援を実践できることにつながります。
知識を基に、根拠に裏打ちされた確かな技術を提供することは、介護職の専門性を社会に対し明らかにします。
(介護福祉士養成 実務者研修テキスト 編集 介護職員関係養成研修テキスト作成委員会)より
このことは、営業でもお客様に決定権があり、ニーズを理解せずに、営業マンが売りたいものを売りつけようとしていることが間違いだと言っていることと同じです。
まとめ
介護は人間が人間を支援する仕事です。
しかも本来自分一人で行うような行為、例えば排せつや入浴などを、人前で他人にゆだねなければなりません。
そのことを考えると、介護にあたる際に、利用者と介護職との間に信頼関係が成立していなければ、
専門職として本来、求められる介護もしくは生活支援にはならないでしょう。
そのためには初めに、人間関係を構築するためのコミュニケーション技術が介護の基本になくてはなりません。
常に利用者の立場を尊重し、発する言葉によく耳を傾け、共感をもって理解する姿勢が大切です。
(介護福祉士養成 実務者研修テキスト 編集 介護職員関係養成研修テキスト作成委員会)より
このような学びが実務者研修のメインになります。
このようなスキルは営業、人付き合い、すべてに通じるものです。
介護、営業、人間関係とひとつひとつ、区切る考え方ではありませんね。
すべては人間関係にまとめられていくと思います。
私たちは、1人きりでは、生きていけないように、すべては繋がっているようですね。
このような学びが、介護の仕事を通じて、人生を豊かに生きていけると思います。
そうすると、きっと生きがいや、やりがいが見つかり、
人生で何が自分にとって大切なものかを探していくことが、充実した人生を送れる秘訣のひとつだと信じています。
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