(この記事は2025年6月2日に更新されています)
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「最近、母が怒りっぽくなってしまって…」「何度も同じことを聞いてきて、ついイライラしてしまう」
そんな悩みを抱えていませんか?
認知症になると、物忘れといった症状だけでなく、「暴言」「徘徊」「介護拒否」「幻覚」「妄想」などの行動や感情の変化が見られることがあります。これらは「BPSD(行動・心理症状)」と呼ばれ、本人にとっても周囲の家族や介護者にとっても大きな負担となります。
BPSDは、本人の性格が変わったわけではなく、「不安」や「混乱」「環境へのストレス」などから生まれる自然な反応です。しかし、そうとわかっていても、毎日の介護の中でどう対応すればいいのか悩むことは多いものです。
そんな中で今、注目されているのが「ガンマ波サウンド」という音の力を使った新しいアプローチです。
耳から聞くだけで脳に働きかけるというこの音楽療法が、BPSDの軽減に役立つかもしれないという研究が進んでおり、すでに一部の介護現場や家庭でも取り入れられ始めています。
この記事では、「BPSDとは何か?」という基礎知識から、「ガンマ波サウンドって本当に効果があるの?」という疑問まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
認知症介護に少しでも光が見えるように――そんな想いを込めてお届けします。
認知症の「BPSD」とは?
認知症には、「中核症状」と「周辺症状(BPSD)」の2つの種類の症状があります。
「中核症状」は、脳の細胞がダメージを受けることによって起こる症状で、たとえば「物忘れ」や「時間や場所がわからなくなる」「人の顔や名前を思い出せなくなる」といった記憶や判断力の低下があらわれます。これは、認知症の進行とともに誰にでも現れる症状です。
一方で「BPSD(ビー・ピー・エス・ディー)」とは、「行動・心理症状(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)」のことで、暴言・暴力・怒りっぽさ・不安・うつ・徘徊・幻覚・妄想・介護拒否など、人によってさまざまな形で現れます。
このBPSDは、すべての人に出るわけではなく、その人の性格や環境、人間関係、体調などによって大きく左右されるのが特徴です。
たとえば、突然怒りっぽくなって大声を出したり、家族や介護職員に「財布を盗まれた!」と訴えたりするのもBPSDの一例です。これらは本人が混乱したり、不安を強く感じているサインでもあります。
本人にとっては、自分でもうまく説明できない「不安」や「怖さ」、「わかってもらえないつらさ」が積もって出てくる反応であり、決してわざとではありません。しかし、周囲の人にとってはその対応がとても難しく、介護の大きな負担になることがあります。
だからこそ、BPSDを理解し、本人の気持ちに寄り添いながら対応することが大切になります。最近では、音や光、アロマなどを活用して、本人の心を穏やかにするケアも増えてきており、その一つが今回ご紹介する「ガンマ波サウンド」です。
ガンマ波サウンドとは?
2024年12月24日のYahoo!ニュースによると、東京都国立市の「介護老人保健施設 国立あおやぎ苑」では、認知症ケアの一環として40Hzの音声刺激=「ガンマ波サウンド」の導入実験が行われ、その効果が注目を集めています。
「ガンマ波サウンド」とは、テレビなどの音声をリアルタイムで40Hzに変調させた音。
この40Hzという周波数は、脳内のガンマ波を同期させ、認知機能やBPSDの改善効果が期待されるとして、現在世界中で研究が進められています。
この技術は、塩野義製薬・シオノギヘルスケアとピクシーダストテクノロジーズが共同開発したもので、家庭用スピーカー「kikippa(キキッパ)」などを通じて利用されています。
検証結果:BPSDに改善効果あり
国立あおやぎ苑では、2023年12月〜2024年6月までの6か月間、2階の認知症フロアに「ガンマ波サウンド」を導入。
実施概要:
- 対象:認知症フロアの入所者25名
- 方法:TVスピーカー「kikippa」で40Hz音声を1日9時間流す
- 測定:BPSDは「DBD-13」、中核症状は「HDS-R」で評価
結果:
- 中核症状:有意な変化なし
- BPSD:平均スコアが3ポイント低下(改善)
- 介護スタッフの負担も軽減され、現場の雰囲気も改善
この結果は、介護の質を高め、ストレスの少ない現場づくりに大きな一歩といえるでしょう。
ガンマ波サウンドは今後広がるのか?
開発に携わったエンジニア・葛西大樹氏によると、ガンマ波サウンド技術は現在も進化中。
より自然な音で、生活の中に溶け込みやすい形を目指し、開発は継続されているとのことです。
今後は、高齢者施設だけでなく、商業施設や一般家庭にも普及が期待されます。
ご家庭でも導入できる?
現在、市販の「ガンマ波スピーカー(kikippa)」なども登場しており、自宅介護をされているご家族にとっても注目の商品です。
回想法との併用も効果的
私が働く介護施設でも「回想法」をレクリエーションに取り入れています。
昔の写真や音楽、話題をきっかけに、思い出を語り合うことで、安心感を与えたり、BPSDを和らげたりする効果があるといわれています。
脳のダメージが原因の中核症状に直接働きかけることは難しいかもしれませんが、周辺症状(BPSD)には環境や関わり方が大きく影響するのです。
まとめ:認知症ケアは「心」と「環境」の支援から
介護現場で働く中で、私は日々、人間の心と向き合うことの大切さを学んでいます。
認知症の方が何を不安に思い、何に安心を感じるか。
そして、その周囲にいる介護者がどれだけ支え合えるか。
ガンマ波サウンドや回想法のような新しい技術やアプローチが、認知症ケアの可能性を広げてくれるのは本当に心強いことです。
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介護の世界には、まだまだ希望があります。
認知症ケアも、技術も、人の優しさも、すべてが日々進化しています。
一緒に学びながら、よりよいケアを考えていきましょう。
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